ガイド
Macで画面録画の背景ノイズを除去する方法
サーッというヒスノイズ、ブーンというハムノイズ、ファンの音、外を走る車の音。背景ノイズがあると、丁寧に作ったデモも雑に聞こえます。映像が少しぼやけていても許されますが、音が悪いと許されません。いちばんの解決策は、最初からきれいな音で録音することです。録画がすでにあるなら、iMovieで無料でノイズを減らせます。Shotnixなら、声をきれいにし、Macの音とのバランスをとり、書き出しの前にラウドネスをそろえられます。
結論から
- 防ぐ:手持ちでいちばんよいマイクを使い、マイクに近づいて、柔らかい家具のある静かな部屋で録音します。5分の準備はどんなフィルタにも勝ります。
- 標準のツールで直す:録画をiMovieに読み込み、クリップを選択して“ノイズリダクションおよびイコライザ”ボタンをクリックし、“背景ノイズを軽減”をオンにします。効果がある範囲でいちばん低い設定にしないと、声がこもったように聞こえ始めます。
- Shotnixで直す:録画を開いて“オーディオ”タブに移動し、“声を補正”をオンにします。Mac上で声から背景ノイズとハムノイズを取り除き、書き出し時にラウドネスを−16 LUFSにそろえます。
ノイズの原因
ノイズの種類によって対処法が違うので、聞こえているノイズが何かを見極めると役に立ちます。
- 一定のヒスノイズ:マイク自体のノイズです。マイクから離れすぎているのを補おうと入力レベルを上げると、さらにひどくなります。
- ハムノイズやブーンという音:電気的な干渉で、充電器やUSBハブ、電源ケーブルと並んで這わせたオーディオケーブルが原因のことがよくあります。
- 部屋のノイズ:エアコン、ファン、冷蔵庫、車の音。話すすべての言葉の下に流れています。
- 反響:硬い壁やむき出しの床が、声をマイクに跳ね返します。
- クリック音や通知音:キーボードやマウスの音、そしてMac自身の通知音です。
そもそもきれいな音で録音する
どのフィルタも、ノイズを減らす代わりに声の質を少しずつ犠牲にします。録音するノイズが少ないほど、かけるフィルタも少なくて済みます。
- マイクを意識して選びます。腕の長さほど離れたノートパソコンのマイクより、USBマイクや有線のヘッドセットのほうがずっと有利です。⌘⇧5のツールバーでは“オプション”の“マイク”で、Shotnixでは録画を始める前に収録バーで選びます。
- 近づいて、その距離を保ちます。値段より距離が大事です。近いほど、部屋の音に比べて声が大きくなります。USBマイクなら、手のひら1〜2枚分離して少し横にずらすと、息が当たる音を防げます。
- レベルは一度合わせておきます。“システム設定”>“サウンド”の“入力”でマイクを選び、普段の声量で話しながら、レベルメーターがよく動くけれど振り切れないように“入力音量”を設定します。
- 部屋を静かにします。録音中はファンやエアコンを止めて窓を閉め、カーテンやラグ、ソファのある部屋を選ぶと反響が吸収されます。
- Macを静かにします。コントロールセンターの“集中モード”で“おやすみモード”をオンにすれば、通知音もバナーも録画に入りません。
- Bluetoothヘッドフォンは聞く専用にします。マイクを使っている間は音質の低いモードに切り替わるものが多いので、録音にはMacのマイクか有線のマイクを使います。
- 本番の前にテストします。15秒録音して、ヘッドフォンで再生してみます。スピーカーでは、イヤフォンで見る視聴者には聞こえるヒスノイズやハムノイズに気づけません。
通話を録画するなら“声を分離”をオンに
2018年以降のMacには、通話中にマイクから背景の音を取り除く“声を分離”というマイクモードがあります。FaceTimeなどマイクモードに対応したアプリで、メニューバーの“ビデオ”アイコンをクリックし、“マイクモード”をクリックして“声を分離”を選びます。macOS MontereyとVenturaでは、“マイクモード”はコントロールセンターにあります。
マイクモードに対応したアプリでしか使えず、きれいになるのはそのアプリが送る音です。通話相手にとっては助かりますし、相手もオンにすれば、相手の声もきれいになった状態でMacに届きます。相手の声を録画に入れるには、システムオーディオを録音します。macOS 27以降なら、⌘⇧5のツールバーに“オプション”>“システムオーディオを含める”があります。Shotnixは対応するすべてのmacOSバージョンでシステムオーディオを録音でき、マイクは別に保つので、あとからそれぞれの音量を設定できます。
方法1:iMovieで背景ノイズを減らす
- iMovie(インストールされていなければApp Storeで無料)を開いて新規ムービーを作成し、“ファイル”>“メディアを読み込む”を選んで録画を追加します。それをタイムラインにドラッグします。
- タイムラインでクリップを選択し、ビューアの上の調整バーにある“ノイズリダクションおよびイコライザ”ボタンをクリックします。
- “背景ノイズを軽減”チェックボックスを選択して、スライダをドラッグします。低めから始めて数秒再生し、ノイズが気にならなくなるところまでだけ上げます。
- 必要なら、“イコライザ”ポップアップメニューで声を聞き取りやすくするプリセットを選んで、ナレーションを前に出します。
- 声が小さい場合は“音量”ボタンをクリックし、“自動”をクリックして平均レベルを上げます。
- “ファイル”>“共有”>“ファイル”を選んで、ノイズを減らした動画を書き出します。
補足 スライダを上げすぎると、声が細く、水っぽく、ロボットのようになり、ノイズに埋もれた言葉はどの設定でも戻りません。QuickTime Playerには音声をきれいにする機能がまったくないので、Appleの無料アプリの中ではiMovieが現実的な選択肢です。
方法2:Shotnixの“声を補正”
- Shotnixで録画し、収録バーで“マイク”を、アプリの音が大事なら“システムオーディオ”もオンにします。声とMacの音は別々に録音されるので、あとでバランスを調整できます。
- 録画を停止すると、エディタで開きます。以前の動画をきれいにするには、Finderで“このアプリケーションで開く”>“Shotnix”を選ぶか、ファイルをアプリにドロップします。
- インスペクタの“オーディオ”タブを開き、“声を補正”をオンにします。ShotnixはMac上でAppleの音声分離を使って背景ノイズとハムノイズを取り除き、声のレベルをそろえ、声と映像の同期を保ちます。
- “サウンド”で“声”と“システムオーディオ”を別々に設定し、ナレーションがアプリの音の上ではっきり聞こえるようにします。
- 通知音のように一瞬だけ大きな音があれば、Sでその前後を分割し、そのクリップを選んで消音するかフェードします。
- “書き出す”セクションの“音量を均一化”はオンのまま⌘Eを押します。ミックス全体がクリッピングなしで−16 LUFSにそろいます。
−16 LUFSとは何か、わかりやすく
ピークメーターは、いちばん大きな瞬間が音割れにどれだけ近いかを示しますが、動画がどれくらい大きく感じられるかはほとんどわかりません。LUFS(Loudness Units relative to Full Scale)は、人の聞こえ方に合わせて、動画全体で平均したラウドネスを測ります。数値はマイナスで、0に近いほど大きくなります。
−16 LUFSは、オンラインの話し声の音声でよく使われる目標値で、Appleがポッドキャストに推奨しているレベルでもあります。このレベルにそろった動画は、前の動画と比べて目立って小さくも大きくもならないので、誰も音量キーに手を伸ばしません。
“音量を均一化”は完成したミックスを測定し、全体を上げ下げしてこのレベルに合わせるので、声とMacの音のバランスはそのまま保たれます。クリッピングさせてまで合わせることはありません。ある瞬間だけほかよりはるかに大きい場合は、ミックス全体が少し抑えられます。紛れ込んだ通知音を消音しておきたい理由が、ここにもあります。
ノイズ除去で直せないもの
- 音割れ。入力レベルが高すぎて声が割れてしまった場合、ノイズを除去しても元には戻りません。レベルを下げて録り直します。
- ノイズに埋もれた言葉。フィルタは音を取り除くもので、ノイズに隠れた音節を取り戻すことはできません。
- ほかの人の声。音声分離は話し声を残すように作られているので、近くで話している同僚の声は残ることがあります。
- 強い反響。処理で和らげることはできますが、きちんと直すなら、柔らかい素材のある部屋で録るのがいちばんです。
- Mac自体の音。“声を補正”はマイクの音に対して働きます。画面で再生している動画や通知音はMacの音に含まれるので、代わりに“システムオーディオ”を下げるか、そのクリップを消音します。
よくある質問
Macで動画の背景ノイズを無料で除去するには?
iMovieかShotnixを使います。どちらも無料です。iMovieでは、クリップを選択して“ノイズリダクションおよびイコライザ”ボタンをクリックし、“背景ノイズを軽減”をオンにします。Shotnixでは、“オーディオ”タブで“声を補正”をオンにします。ナレーションからノイズとハムノイズを取り除き、レベルをそろえます。
Macにはマイクのノイズキャンセリング機能がありますか?
通話用ならあります。“声を分離”は、FaceTimeなど対応するアプリで使えるマイクモードです。メニューバーの“ビデオ”アイコン(macOS MontereyとVenturaではコントロールセンター)をクリックし、“マイクモード”をクリックして“声を分離”を選びます。そのアプリのライブの音声をフィルタするもので、録画をあとからきれいにすることはできません。
画面録画にブーンというハムノイズが入るのはなぜですか?
ハムノイズはたいてい電気的な干渉です。別のUSBポートを使う、オーディオケーブルを電源ケーブルから離す、録音中は充電器を抜く、といった方法を試してください。録画済みの動画なら、Shotnixの“声を補正”で背景ノイズと一緒にハムノイズも取り除けます。
画面録画からキーボードの音を除去できますか?
ある程度はできます。音声分離はタイピングを含め話し声以外の音を下げますが、ノートパソコンのマイクのすぐそばで鳴る大きなクリック音は残ることがあります。確実なのは、キーボードから離れた位置に外部マイクを置くことです。
画面録画の音量はどれくらいがよいですか?
ナレーションなら−16 LUFS前後が無難な目標で、Appleがポッドキャストに推奨しているレベルでもあります。Shotnixの“音量を均一化”を使えば、クリッピングなしで−16 LUFSで書き出せます。
ノイズ除去で声がロボットのようになりませんか?
かけすぎるとなることがあります。iMovieでは、効果がある範囲でいちばん低い“背景ノイズを軽減”の設定を使います。Shotnixでは、“声を補正”のオンとオフで数秒ずつ再生して聞き比べてから書き出します。
お使いのMacで試してみてください。
Shotnixは無料のオープンソースアプリで、すべてMac上で動き、透かしも入りません。Appleの公証を受けたアプリをダウンロードするか、GitHubのリポジトリにスターを付けて今後の開発をフォローしてください。
11.8 MB · Appleシリコン(M1以降)· macOS 13以降 · Appleによる公証済み · MITライセンス